大谷選手、「水原氏が金を盗んだ」と声明 自身の賭博関与を否定

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大谷翔平選手(右)と通訳だった水原一平氏/Lee Jin-man/AP

大谷翔平選手(右)と通訳だった水原一平氏/Lee Jin-man/AP

(CNN) 大リーグ・ドジャースの大谷翔平は25日、専属通訳を務めていた水原一平氏の違法賭博疑惑について声明を発表した。水原氏が銀行口座から「金を盗んで」いたと言明し、自身が何かに賭けたり、頼んだりしたことはないと述べた。

大谷がこの件で公にコメントしたのは初めて。

声明では、水原氏が「ギャンブル依存症」だということも、借金返済のために大谷の口座から金を盗んでいたことも知らなかったと説明。信頼していた相手によるこのような行為は、悲しくショックだと語った。

発端は、連邦当局の捜査対象となっているブックメーカー(賭け業者)に大谷の名義で送金があったとの情報。これについてメディアが大谷の代理人に問い合わせ、水原氏が19日に米スポーツ専門局ESPNの取材を受けた。

水原氏はESPNに、借金の肩代わりを大谷に頼んで承諾を得たと話した。ESPNによると、口座からは少なくとも450万ドル(約6億8000万円)が送金されていた。

大谷の声明によると、水原氏は当初代理人らに、友人の借金の肩代わりをしたと説明。その後、自分の借金を大谷が肩代わりしたと修正したが、これらは「全てがうそだった」。大谷は水原氏から、メディアの取材依頼があったことを聞いていなかった。水原氏は代理人らに、大谷とコミュニケーションをとっていたともうそをついていた。

大谷によれば、問題を知ったのは20日、水原氏が韓国での開幕戦後のチームミーティングで、ギャンブル依存と借金の件を告白した時だった。英語だったので内容を完全には把握できなかったが、その場で違和感を感じた。水原氏からミーティング後に2人で話したいと言われ、そこで初めて詳細を聞いて、うそをつかれたことを知ったという。

これを受けて、大谷の弁護士は20日、水原氏が大谷の口座から無断で送金していたとして、「巨額の窃盗」で告発した。

ドジャースは20日に水原氏を解雇した。水原氏は先のコメントを撤回し、大谷は賭博や借金のことを知らなかったと述べた。

大リーグは選手や関係者が野球賭博に参加したり、野球以外でも違法なブックメーカーを通したスポーツ賭博を行ったりすることを禁止している。

大リーグは報道を受けて正式な調査を開始。また米内国歳入庁(IRS)の報道官は22日、犯罪捜査部ロサンゼルス支局が水原氏と元ブックメーカーのマシュー・ボウヤー氏を調べていることを明らかにした。

ボウヤー氏の弁護士は23日、CNNとのインタビューで、同氏と大谷の間に会話やメールなどの接触は一切なかったと説明。水原氏が野球に賭けたことはないとも語った。本人も先週、ESPNとのインタビューで、野球賭博は100%やっていないと発言していた。

弁護士によると、水原氏は2022年にサンディエゴでの試合後に出会ったボウヤー氏を通し、サッカーやフットボール、バスケットボールの賭博に参加していた。ボウヤー氏は捜査当局の家宅捜索を受け、昨年10月で賭け業者の営業を停止している。

大谷は25日の声明で、「うまく言葉では言い表せない」心情を明かす一方、シーズンの本格的なスタートに向けて「ここからは弁護士にお任せします」と述べた。

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