トランプ氏の関係者らがイスラエル訪問 本人はガザ紛争への具体的対応方針ほぼ示さず

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キース・ケロッグ氏と握手を交わすドナルド・トランプ氏=2017年、米フロリダ州/Nicholas Kamm/AFP/Getty Images via CNN Newsource

キース・ケロッグ氏と握手を交わすドナルド・トランプ氏=2017年、米フロリダ州/Nicholas Kamm/AFP/Getty Images via CNN Newsource

(CNN) 米国のトランプ前大統領の関係者らが先週イスラエルを訪れ、同国の高位当局者らと会談していたことが8日までに分かった。パレスチナ自治区ガザ地区で現在起きている紛争について話し合うためだったとみられる。訪問に詳しい情報筋3人が明らかにした。

訪問団を率いたキース・ケロッグ氏はトランプ氏の国家安全保障担当顧問で、トランプ政権では閣僚も務めた人物。11月の大統領選で共和党からの指名獲得を確実にしているトランプ氏は、ガザでの戦争にどう対応するのか具体的な方針をほとんど示していない。ガザ情勢は、大統領選を控えた米国で世論を二分する政治問題となっている。

情報筋によると、今回のイスラエル訪問団は外遊に関する報告書をトランプ氏の選挙陣営など関係各所に向けて発表する予定だという。

トランプ氏の周囲で、誰が訪問を事前に把握していたのかは不明。ただ同氏の顧問の1人はCNNの取材に答え、選挙陣営が外遊について知ったのは事後だったと明らかにした。情報筋によれば訪問中は、イスラエルのネタニヤフ首相の戦略問題担当相、同国議会の議長との会談が組まれたという。

ケロッグ氏は現在トランプ陣営の政策研究機関「アメリカ第一政策研究所(AFPI)」で共同議長を務める。イスラエル訪問に同行したのは、同シンクタンクに所属する国家安全保障の専門家たちだった。トランプ政権2期目に備えた基盤作りを行っているのもこの組織とみられる。

会談に詳しい情報筋1人によれば、ケロッグ氏らが訪問後に抱いた印象は、イスラエルとパレスチナ国家が共存する「2国家解決」が短期的に検討されることはないというものだった。またイスラエルについては、短期的な戦闘停止による人質の解放には賛成するものの、現政権の関心が長期的な停戦にはないことも感じられたとしている。

トランプ氏は当該の危機に向けた対応方針をほとんど明かしていないが、選挙集会や演説では自らを歴史上最も親イスラエルの大統領だったとしばしば語っている。

訪問団が帰国して数日後には、FOXニュースのインタビューでガザでの停戦要求を支持するかどうか問われたものの直接的な回答は避けた。その上で、自身が大統領であればイスラエルへの攻撃もそれに対する同国の反撃も決して起きていなかったと強調した。

一方で「問題には決着をつけなくてはならない」と、イスラエル国防軍によるガザでの行動を支持するとも取れる見解を示した。

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