女性採用で注目された国立公園、女性の立ち入り禁止に アフガニスタン

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バンデ・アミール国立公園の滝のそばを歩く女性=22年8月12日、アフガニスタン/Nava Jamshidi/Getty Images

バンデ・アミール国立公園の滝のそばを歩く女性=22年8月12日、アフガニスタン/Nava Jamshidi/Getty Images

(CNN) アフガニスタンで初めて女性パークレンジャーを採用したことで知られる中部バーミヤン州のバンデ・アミール国立公園が、女性の立ち入り禁止になった。

アフガニスタンを統治するイスラム主義勢力タリバンの勧善懲悪相は26日、バンデ・アミール国立公園を女性が訪問することはできなくなると発表した。

バンデ・アミール国立公園は2019年、地元自治体が米国際開発局(USAID)や国連開発計画などと連携して設立した公園で、山々に囲まれた深く青い湖は平和なオアシスのような存在だった。

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは28日に発表した声明で、同公園の女性立ち入り禁止について「タリバンは女性から教育、雇用、移動の自由を奪うだけでは飽き足らず、公園とスポーツを奪い、今度は自然まで奪おうとしている」と非難。「一歩、また一歩と壁が女性を閉ざし、全ての家が牢獄と化している」と指摘した。

バーミヤン州はアフガニスタンの中でも特に貧しく、開発が遅れている。少数派のイスラム教シーア派が多い同地は、1990年代の内戦とそれに続くタリバンの台頭で、悲惨な虐殺の地となった。

4世紀から5世紀にかけては仏教文化が栄えたが、タリバンは2001年3月、1500年以上の歴史をもつバーミヤンの大仏2体を破壊した。

21年、米軍の撤退で再び実権を握ったタリバンは、ほぼ全面的に女性の就労や就学を禁止し、女性を家に閉じ込めている。

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