中国の新しい地図、近隣3カ国が相次ぎ反発

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BRICSの首脳会議に出席した中国の習近平国家主席(左)とインドのモディ首相(右)=2018年7月27日、南アフリカ・ヨハネスブルク/Mike Hutchings/AFP/Getty Images

BRICSの首脳会議に出席した中国の習近平国家主席(左)とインドのモディ首相(右)=2018年7月27日、南アフリカ・ヨハネスブルク/Mike Hutchings/AFP/Getty Images

(CNN) 中国が今週発表した同国の地図に対し、近隣のアジア3カ国が相次ぎ反発している。

中国政府は8月28日に新版の地図を発表した。同国は2006年以降、定期的に新しい地図を公開。誤った国境を示す「問題のある地図」を修正するのが目的だと過去に説明している。

フィリピン政府は31日、新しい地図に南シナ海の領有権争いの対象地域を囲む破線があることを受け、地図を「拒絶する」と強い言葉で反発した。同海域は16年に国際法廷でフィリピンに有利な判断が示されていた。

フィリピン外務省は「(地図は)中国がフィリピンの地形や海域に対して主権や管轄権と称するものを正当化しようとする新たな試み」で、「国際法上の根拠は何もない」と述べた。

中国の地図に最初に反発したのはインドだった。同国の外務省は29日、中国の地図にインドのアルナチャルプラデシュ州と係争地のアクサイチン高原が含まれていることに「強く抗議」した。

マレーシア外務省も中国側の「一方的な主張」を認めない立場を明示した。

中国の汪文斌報道官は30日の定例記者会見で、各国のこうした反発に取り合わず、地図の改訂は「法に従った定例的な主権の行使」だと主張した。反発する国々に対し「客観性や冷静さを失わず、事案の過剰な解釈を控えることを望む」とも発言した。

中国の習近平(シーチンピン)国家主席は12年に国のトップに就いて以降、中国を世界の超大国に押し上げようとする中で、攻撃的な外交方針を示し、領有権の争いの火種があるアジアの各地域で大胆な行動をとってきた。

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