イスラエル、ジェノサイド訴訟で反論 ガザ攻撃は「自衛のため」

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国際司法裁判所でのジェノサイド訴訟で発言するイスラエル側の弁護士/Hollandse Hoogte/Shutterstock

国際司法裁判所でのジェノサイド訴訟で発言するイスラエル側の弁護士/Hollandse Hoogte/Shutterstock

(CNN) イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃はジェノサイド(集団殺害)に当たるとして、南アフリカが国際司法裁判所に提起した訴訟の審理で、イスラエルは12日、反論を行った。訴訟はジェノサイドという言葉の「意味を曲解」しようとする試みであり、「著しくゆがんだ」非難だと訴えた。

審理2日目のこの日、イスラエルはガザでの戦闘は自衛のためだと主張。攻撃の相手は市民ではなくイスラム組織ハマスであり、イスラエル指導部がジェノサイドの意図を示したことはないと説明した。

南アフリカは前日、イスラエル指導部には「ガザのパレスチナ人を集団として破壊する意図」があると主張し、ガザへの航空攻撃や地上戦は「パレスチナ人の破壊をもたらす」意図で行われているとの見解を示していた。

これに対しイスラエルは、今回の訴訟は「ジェノサイド」の言葉の意味を曲解しようとする「協調的かつ冷笑的な試み」だと反論。オランダ・ハーグに本拠を置く国際司法裁に対し、根拠を欠くとの理由で訴訟を退け、戦闘停止命令を求める南アの要請に応じないよう求めた。

ドイツ政府の報道官は2日目の審理後に声明を出し、ドイツはイスラエルがガザでジェノサイドを犯しているとの主張を「明確に退ける」との立場を示した。

ガザでのイスラエルの軍事作戦を巡り、国際社会に意見の相違があることは認めつつも、「ドイツ政府はイスラエルに対するジェノサイドの非難を断固かつ明確に拒絶する」としている。

国際司法裁判所は1945年、第2次世界大戦やホロコースト(ユダヤ人大虐殺)を経て設立された。国家が他国を国連条約違反で訴えた場合に審理を担当する。南アフリカとイスラエルは48年のジェノサイド条約の署名国であり、ジェノサイドを行わない義務、ジェノサイドを防止して処罰する義務を負う。

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